セカンドオピニオンとは、ガンなどの重大な病気の治療において、治療方針などを主治医以外の医師に意見を聞く行為のことをいいます。
たとえば、がんには、手術、抗がん剤治療、放射線治療など複数の治療法がありますが、主治医の勧める治療方針で進めていくのかどうか迷う時もあります。
そんな場合に、別の医師の意見を聞いて納得した上で、自分で決断して進めたいというニーズも少なくないものになってきました。
最近では、セカンドオピニオンも浸透してきており、申し出てもいやな顔はされなくなってきているので、気になる人は相談してみるといいでしょう。

セカンドオピニオンを求めるには

セカンドオピニオンを求めるには、主治医に紹介状を書いてもらい、検査結果や画像診断などのデータを借り受けるのが一般的です。
もっともセカンドオピニオンのニーズが多い病気であると思われるがんを扱う「がん診療連携拠点病院」においては、この情報提供に対応できることが基本的な要件とされています。
情報提供に応じることが、信頼できる医療機関の証になっているといえるのです。

セカンドオピニオンの保険適用は?

セカンドオピニオン自体は保険適用外になる場合が多く、その場合には全額自己負担になります。
料金は病院ごとに設定されており、30分から1時間程度の相談で1~3万円程度の場合が多いようです。

ただ、診療報酬に診療情報提供料(Ⅱ)という項目が追加されたため、セカンドオピニオンのために主治医が書く紹介状には保険が適用されます。
他の医師がその患者の治療方針についてのアドバイスを行えるだけの診療情報を提供した場合に保険が適用され、通常の紹介状に設定された250点の倍の500点の保険点数が計上ができることになっています。

セカンドオピニオンを利用しない場合

単に他の医師の診察を受け直した場合、初診料がかかり、検査等も全てやり直す必要があるため、セカンドオピニオンのシステムを利用するよりは手間もお金もかかる場合が多いようです。

ただ、「主治医が信頼できないので、他の医師の意見を聞きたい」「以前に受けた手術が適切なものだったかどうか知りたい」などの場合は、セカンドオピニオンのシステムには該当しないケースになり、その場合は最初から診療を受け直すことになります。