診療報酬とは、医療機関が行った手術や検査、投薬などの保険医療サービスにかかる料金のことです。
診療報酬は、診療報酬点数表に基づいて計算されますが、この診療報酬点数表は全国一律の公定価格となっています。
診療報酬点数表は、2500種類に及ぶ診療行為を保険点数で細かく定めており、点数の合計を1点=10円として、診療報酬を算出します。

患者はこのうちの自己負担分を医療機関の窓口で支払い、残りは健康保険より支払われます。
保険適用外の自由診療の医療費は診療報酬点数では既定されていないので、医療機関が決めた料金の全額を患者が自己負担で支払います。

各医療行為の点数を算出する場合、医療機関の施設基準などによって条件が規定されており、計上できる点数が変わってくる場合もあります。
通常、施設の充実度が高い医療機関ほど高い点数を計上することができます。
つまり、風邪をひいた場合、総合病院に行くよりは近所の診療所に行く方が安くすむことになります。

診療報酬は、基本診療料と特掲診療料を合計したものになります。
基本診療料とは、初診療、再診療、入院料など、基本的な診療行為の費用のことをいいます。
原則として1日に1回だけかかる料金ですが、総合病院で内科と耳鼻科などを別々に受診すると、それぞれについてかかる場合もあります。
特掲診療料とは、検査、処置、投薬など、基本診療以外の診療行為にかかる料金で、複数回行ったものは回数分だけ計上します。