障害者自立支援医療制度は、障害者の医療費を公費で負担する制度です。
これについては、身体障害者福祉法に基づく「更生医療」、児童福祉法に基づく「育成医療」、精神保健福祉法に基づく「精神通院医療費公費負担制度」と、各個別の法律で規定されていましたが、障害者自立支援法の成立により、平成18年4月から、これらを一本化した「自立支援医療制度」としてスタートしました。

この制度では、支給認定の手続きや利用者負担額が見直され、公費を負担する仕組みが統一されました。
また、医療機関の確保と透明性を高めるため、指定医療機関制度が導入され、指定自立支援医療機関で受けた保険診療の1割が自己負担となり、その世帯の所得や病気の症状により、公費負担額には1ヶ月の上限が設けられています。
公費負担する医療の概要は次のようなものになっています。

育成医療

障害児に対して行われる、生活の能力を得るために必要な医療に係る医療費を支給します。
18歳未満の児童で、身体に障害を有する人、または、障害・疾患の治療を行わないと将来障害を残すと認められる人で、手術等によって障害の改善が見込まれるケースが対象となります。

更生医療

身体障害者に対して行われる、更生のために必要な医療に係る医療費を支給するもので、人工透析や人工関節の手術などが該当します。
身体障害者手帳を持っている満18歳以上の人が対象となります。

精神通院医療

精神障害者に対して、当該精神障害者が病院又は診療所へ通院のみで行われる精神障害の医療に係る医療費を支給します。
通院による治療を継続的に必要とする程度の状態の精神障害(てんかんを含む)を有する人が対象になります。