病理診断は、病気の原因究明のために標本を作り、顕微鏡で観察して診断を行うものです。
病理診断は主にがんの確定診断に用いられ、がん細胞を観察することによって、良性悪性の判断、進行度の見極め、効果的な治療法の選択に利用します。
手術中に患者から細胞を採取して病理診断を行い、その結果によって手術の方針を決定する場合もあります。
病理診断の報酬には、大きくは、標本を作る作業に対する病理標本作製料、実施した病理診断に対する病理診断・判断料の2つに分かれており、作業対象の臓器等それぞれ保険点数が設定されています。
病理標本作製料
病理標本作製については、3つの臓器の標本作製までが算定対象になります。
リンパ節については一つの臓器として算定します。
手術内容 | 単位 | 保険点数 |
---|---|---|
病理組織標本作製 | 1臓器 | 860 |
電子顕微鏡病理組織標本作製 | 1臓器 | 2000 |
免疫染色病理組織標本作製 | 400~720 | |
術中迅速病理組織標本作製 | 1手術 | 1990 |
術中迅速細胞診 | 1手術 | 450 |
細胞診 | 1部位 | 150~190 |
HER2遺伝子標本作製 | 2700 |
病理診断・判断料
病理診断・判断料については、作成した標本や採取した細胞を病理専門医が診断した場合には病理診断料として算定し、それ以外の場合は病理判断料として算定します。
種別 | 保険点数 |
---|---|
組織診断料 | 400 |
細胞診断料 | 200 |
病理判断料 | 150 |