高額介護合算療養費制度は、高齢化が進み、医療保険と介護保険の両方を負担する人が増えていることから、そういう人たちの負担を軽減するための精度です。
医療保険と介護保険にはそれぞれ毎月の自己負担限度額が設定されていますが、高額介護合算療養費制度によって、毎年8月から翌年の7月までの1年間にかかった医療費と介護保険の自己負担額の合計が高額になった場合に、限度額を超えた部分を払い戻してもらうことができます。
この制度は、医療保険と介護保険の両方に自己負担のある世帯が対象となり、一方だけの自己負担の場合は対象とならないので注意が必要です。
対象となる自己負担
医療保険の場合:
70歳以上では実際に支払った一部負担額になります。
70歳未満の場合は、21,000円未満のものは対象となりません。
介護保険の場合:
年齢に関係なく実際に支払った一部負担金が対象となります。
ただし、高額療養費、高額介護サービス費、高額介護予防費が支給されまる場合は、それらの支給額を控除した額の合計となります。
限度額は、一般の所得者の場合に56万円となりますが、所得と年齢に応じて細かく設定されています。
また、食事、差額ベッド代、居住費は合算の対象になりません。
給付を受けるためには申請が必要
高額介護合算療養費制度の給付を受けるためには申請が必要になります。
通常、毎年8月に申請の受付が開始され、10月に支給されます。